ルーターとは?!
ルーター(Router)とは、コンピューターネットワークにおいて、複数のネットワークを接続し、パケットの転送や通信の制御を行う機器のことを指します。
ルーターは、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークを接続し、異なるネットワーク間での通信を可能にするための役割を担っています。
ルーターが受け取ったパケットは、宛先のネットワークに転送されます。ルーターは、転送先のネットワークがどこにあるかを知っているため、パケットを適切なルートに転送することができます。
また、ルーターは通信の制御も行います。例えば、同時に複数のデバイスからパケットを送信する場合、ルーターは適切な優先順位や帯域幅を設定することで、正確かつ効率的な通信を実現します。
ルーターは、家庭用の小型ルーターから大規模な企業向けの高機能ルーターまで、様々な種類があります。また、近年では、ルーターにWi-Fi機能が組み込まれているものが一般的になっています。
ルーターの種類
ルーター(Router)には、以下のような種類があります。
ホームルーター
家庭用のルーターで、インターネット接続や無線LANの機能を備えています。
ビジネスルーター
企業などの組織で使用されるルーターで、高度なセキュリティ機能や大量のデータ転送が可能な機能を備えています。
コアルーター
ISP(インターネットサービスプロバイダ)などの大規模なネットワークを構築するために使用されるルーターで、高速なデータ転送や冗長性の高い構成が特徴です。
エッジルーター
コアルーターと顧客の端末機との間に配置され、低コストで高速な通信を実現するためのルーターです。
仮想ルーター
仮想マシン上で動作するルーターで、仮想化技術を用いてネットワークを構築する場合に使用されます。
SD-WANルーター
SD-WAN(Software-Defined Wide Area Network)を構築するためのルーターで、仮想化技術やクラウド技術を活用することで、企業の広域ネットワークのコスト削減や柔軟なネットワーク構築が可能になります。
以上のように、ルーターには様々な種類があり、用途や規模に応じた適切なルーターを選択することが重要です。
ルーターの設置方法
ルーターの設置方法は以下の手順で行うことが一般的です。
ルーターの設定方法を確認する
ルーターには設定方法がありますので、取扱説明書やインターネット上のマニュアル等で確認しましょう。
インターネット回線を接続する
ルーターのWANポートに、インターネット回線のLANケーブルを接続します。ISPからの提供物であるモデムがある場合は、モデムとルーターのWANポートを接続します。
LANポートを使用する機器を接続する
ルーターのLANポートに、ネットワーク接続を行うパソコンやスマートフォンなどの機器を接続します。接続する際には、適切なLANケーブルを使用して接続してください。
ルーターの電源を入れる
ルーターを電源に接続して、電源を入れます。ルーターの電源が入ると、ランプが点灯します。
ルーターの設定を行う
設定方法に従って、ルーターの設定を行います。一般的には、設定画面にアクセスして、SSIDやパスワード、セキュリティ設定などを行います。
以上が、ルーターの設置手順です。また、設定方法や接続方法は、ルーターの種類やメーカーによって異なりますので、取扱説明書やマニュアルをよく読んで、適切な手順を確認してください。
ルーターとモデムの違い
ルーターとモデムは、どちらもインターネット接続に必要な機器ですが、異なる役割を持ちます。
モデムは、ISPから提供されるインターネット回線の信号を受信し、ネットワーク機器が理解できるデジタル信号に変換する機器です。
つまり、インターネットに接続するために必要な「変換装置」としての役割を担います。
一方、ルーターは、複数の機器が同時にインターネット接続を行う場合に、ネットワーク内での通信を制御する役割を持ちます。
つまり、複数のデバイスが同時にインターネットに接続することができ、また、ルーターの設定によって、セキュリティを強化することができます。
ルーターは、多くの場合、無線LANにも対応しており、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスからもインターネット接続が可能です。
一般的に、家庭や小規模オフィスの場合は、モデムとルーターが1つの機器に統合された「モデムルーター」を使用することが多くなっています。
しかし、大規模な企業やデータセンターなどでは、モデムとルーターを別々に設置し、より高度なネットワーク制御を行うことが必要となる場合があります。
ルーターとハブの違い
ルーターとハブは、ネットワークに接続された複数の機器を相互に通信させるための機器ですが、以下に示すような違いがあります。
通信の制御
ルーターは、複数のネットワークを接続するための機器であり、ネットワーク内での通信を制御する役割を持ちます。
つまり、複数の機器が同時に通信を行っても、適切に通信を制御してデータが混線することがなく、また、インターネットに接続する際にはセキュリティ機能を提供することもできます。
一方、ハブは、単純な中継機能を持つ機器であり、接続された機器からのデータを単純に中継するだけで、通信の制御は行いません。
ポート数
ルーターは、一般的に数ポートから数十ポート程度のポート数を持ち、複数のネットワークを接続することができます。
一方、ハブは、ポート数が多くても、数十ポート程度のものが限界であり、複数のネットワークを接続することはできません。
帯域幅
ルーターは、各ポートに対して一定の帯域幅を確保し、データの通信速度を制御することができます。
一方、ハブは、接続された機器が同時にデータを送信した場合、帯域幅を分配できずに混線が発生するため、通信速度が低下する可能性があります。
以上のように、ルーターとハブにはいくつかの違いがあります。一般的には、ハブは単純なネットワーク機器として、小規模なネットワークに適しています。
一方、ルーターは、ネットワーク内での通信制御やセキュリティ機能が必要な場合に適しています。
まとめ
ルーターは、複数のネットワークを接続し、データ通信を行うためのネットワーク機器です。ルーターは、IPアドレスを使用してネットワーク内の機器を識別し、複数の異なるネットワーク間の通信を可能にすることができます。
また、ルーターには、ファイアウォール機能などのセキュリティ機能があり、外部からの攻撃を防ぐことができます。
ルーターは、さまざまな種類があり、企業や大規模なネットワークでは、高性能なルーターを使用することが一般的です。
また、家庭用のルーターも一般的に販売されており、インターネットに接続することができます。
ルーターの設置には、インターネットサービスプロバイダーから提供されるモデムとルーターを接続する必要があります。
設定には、IPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどのネットワーク設定が必要です。
ルーターは、ハブやスイッチとは異なり、ネットワーク内での通信制御やセキュリティ機能が備わっているため、小規模なネットワークから大規模なネットワークまで、あらゆるネットワーク環境において重要な役割を果たしています。
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