著者:プロバイダー変更アドバイザー、梅本清志

同じ回線で速度が違うのはなぜ?!

NTTのフレッツ光マンションタイプを利用している状況で、同じ回線に接続している2台のPCで大きな回線速度の差が出ている問題について考えます。

あなたのPCとお兄さんのPCは、どちらもVDSLルーター(RV-S340SE)に接続されており、さらに配線の状況もほぼ同じです。

しかし、お兄さんのPCだけが間に「au HOME SPOT CUBE」を挟んでいる点が異なります。

また、あなたのPCがWindows 7、兄のPCが古いXPというOSの違いもあります。

以下に、速度差の原因と考えられるいくつかの要因を列挙します。

1. 回線速度の測定結果のばらつき

あなたのPCで回線速度を測定した際に、非常に低い2Mbps以下の結果が多く、稀に50~80Mbpsが出るとのことですが、兄のPCでは安定して30~70Mbpsが出ています。

これは、以下の要因によって説明できる可能性があります。

ネットワークカードの違い

あなたのPCのネットワークカードの性能やドライバが問題を引き起こしている可能性があります。

古いネットワークカードやドライバが最新の通信プロトコルに対応していない、または劣化していると、回線速度が著しく低下することがあります。

特に、あなたのPCが2年前のWindows 7で、兄のPCが5年前のXPであるため、ネットワークハードウェアの性能に差があるかもしれません。

VDSL方式の影響

VDSL方式は、マンションタイプの光回線ではよく使用されますが、これは電話回線を利用しているため、距離やノイズの影響を受けやすいです。

配線自体が同じであっても、接続されているルーターやデバイスの相性により、速度が異なることがあります。

2. Wi-Fi経由の接続

お兄さんのPCは「au HOME SPOT CUBE」を介して接続されています。

通常、Wi-Fiは有線接続に比べて速度が低下しやすいですが、あなたの環境では逆にお兄さんのPCの方が安定して高速です。

これは「au HOME SPOT CUBE」が安定したWi-Fi接続を提供している可能性があるため、実際にはルーターからの直接接続よりも効果的に通信している可能性があります。

3. オンラインゲームでの「赤Ping」問題

あなたのPCでオンラインゲームをしている際に「赤Ping」になることが多いという点から、回線の安定性が問題かもしれません。

Ping値が高い場合、回線が混雑しているか、PCのネットワーク設定に何らかの問題がある可能性があります。

解決策の提案

ネットワークカードの確認・更新: あなたのPCのネットワークカードのドライバを確認し、必要に応じて最新のものに更新してください。

また、可能であればギガビット対応のネットワークカードを導入することで、回線速度が向上するかもしれません。

VDSLルーターの設定確認: RV-S340SEの設定を確認し、ファームウェアが最新であるか確認してください。

また、不要な機能(QoSやフィルタリング)が過度に有効になっていないか確認してください。

有線接続の見直し

もし可能であれば、PCとルーターの間を直接有線接続してみてください。Wi-Fiの影響を排除し、安定した通信が得られるかを確認できます。

別のルーターの使用を検討

NECのWH3000HP2を利用しているとのことですが、もしこのルーターが故障している場合、回線速度に影響が出ることがあります。

別のルーターやLANケーブルを試して、改善するか確認してみてください。

インターネットプロバイダへの問い合わせ

プロバイダのToppaに問い合わせて、回線の品質や速度に問題がないか確認してください。
プロバイダ側での設定や混雑状況により、速度が変動することもあります。

これらの解決策を試すことで、あなたのPCでも安定した回線速度が得られる可能性があります。

もしこれらの方法を試しても改善しない場合は、さらなるハードウェアのアップグレードやプロバイダの変更も検討する価値があるでしょう。

参考

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13116246288

まとめ

同じ回線で速度が異なる原因はいくつか考えられます。まず、PCのハードウェアやネットワークアダプタの違いが影響する可能性があります。

古いPCや性能の低いネットワークカードを使っている場合、回線速度が遅くなることがあります。

特に、ドライバの更新がされていない場合や、最新の通信規格に対応していない場合、性能が十分に発揮されないことがあります。

また、回線に接続する方法にも差が出ることがあります。

有線接続と無線接続では、一般的に有線の方が安定した速度を提供しますが、無線ルーターの性能が高ければ、場合によっては無線でも安定した速度を得られることがあります。

さらに、ネットワークの設定や、使用しているプロバイダの通信環境も影響します。

プロバイダが提供する回線が混雑している場合や、特定の時間帯に負荷がかかる場合には、速度が低下することがあります。

加えて、VDSLなどの回線方式も距離やノイズの影響を受けやすく、速度が変動しやすいです。

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