著者:梅本清志


Tier1とは?インターネットやビジネス分野での意味と具体例を解説

Tier1とは?

「Tier1(ティアワン)」とは、階層構造において最上位に位置する層を指す言葉です。IT・通信業界をはじめ、自動車業界やビジネスプロセスの中でも広く使われています。
特にインターネット分野では、Tier1は「全世界の経路情報を保有し、他のTier1と相互接続している最上位のISP(インターネットサービスプロバイダ)」を意味します。

インターネットにおけるTier1プロバイダとは

Tier1プロバイダは、世界中すべてのインターネットルート(フルルート)を保持し、他のTier1と対等に接続(ピアリング)しています。
そのため、インターネット全体を支える中核的な存在といえます。

主な特徴

  • 他のTier1と無料で相互接続する
  • 自ネットワーク内だけで全世界と通信が可能
  • Tier2・Tier3プロバイダに接続サービスを提供

日本のTier1プロバイダの例

日本ではNTTコミュニケーションズがTier1プロバイダとして有名です。大手ISPや法人向けネットワークの多くがNTTコミュニケーションズのネットワークを経由して通信を行っています。

参考URL:
https://www.ntt.com/bizon/glossary/e-t/tier1-tier2-tier3.html

体験談:Webサーバー運用での実感

筆者が法人向けのWebサービスを立ち上げた際、最初はコストを抑えるためTier2相当のホスティングサービスを使っていました。しかし海外との接続が遅く、障害も頻発。
後にTier1系のネットワークに乗り換えたことで、遅延や不安定さが激減。
「これがTier1か…」と安定性に感動した記憶があります。

あるあるエピソード:エンジニア仲間との会話

「どこの回線使ってる?」「うちはTier1直下だよ」といった会話が飛び交うのがエンジニア界隈。Tier1という言葉にちょっとした優越感を感じるのも“あるある”です。
逆にTier3で「やたら重い」「動画が止まる」といったストレスを感じると、「そろそろTier1系に乗り換えようか…」という話になります。

他業界でのTier1の意味

自動車業界におけるTier1

完成車メーカー(トヨタや日産など)に対して直接部品を納入する企業を「Tier1サプライヤー」と呼びます。
ブレーキシステム、電装系、エンジン部品などの重要パーツを担当する企業が該当します。
一方、Tier2・Tier3は下請けや部品製造に特化した企業です。

ビジネス分野でのTier1

企業の業務プロセスにおいても「Tier1」という表現が使われます。
たとえば、顧客対応の一次窓口や、最初にユーザーと接するサポート部門などがTier1です。
その上にエスカレーション先のTier2(技術部門)、Tier3(開発部門)が控えています。

まとめ:Tier1は“最上位”を意味する重要な概念

Tier1は、インターネットの中核を担う存在であり、業界によっては“最も重要なポジション”を表す言葉として使われます。
ビジネスやITに関わる人であれば、Tier1の概念を知っておくことでネットワーク理解や業界構造の把握に役立つでしょう。

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